【知財ニュース】ストックコンテンツサービスで、AI学習用データ提供のルール作りが進行中

兵庫県西宮市にある「倉橋特許商標事務所」の代表で、《商標・特許を専門とする弁理士》の倉橋和之と申します。

当ブログでは、世間一般にあまり聞き慣れないと言われる知的財産に関する知識・情報や、私の活動や考えなどを発信しています。

 

 

今回はタイトルにもあるように、
ストックフォト大手のPIXTAが、生成AI学習用の素材としてコンテンツ販売を表明したニュースが入ってきたので、ご紹介・解説いたします。

参考記事:「ASCII×AI ストックフォト大手PIXTA、生成AI学習用素材としてコンテンツ販売へ NGの場合は要申請

 

 

参考記事にもあるように
先日(4月8日)、ストックフォト大手PIXTAが、配信している画像コンテンツを生成AI学習用データとして販売すると発表しました。

 

ちなみに、別のストックフォト企業では、かなり早い段階から「AI学習用に画像コンテンツを利用してよいか否か」などを、クリエーターが選択できるようになっていたところもあり、

これまで生成AIの学習データとしてコンテンツを提供することに慎重な姿勢を示してきた大手が、このように舵を切ったことで業界全体が生成AI学習用にデータを提供する流れは決定的になったと思われます。

 

AI学習用にコンテンツを提供することに対して、クリエーターの間でも考え方が異なっているので、皆が納得するルールにするのは難しそうですね。

 

とはいえ、AI学習用素材の需要が増加しており、時代の流れからこのような決定になったと推察されます。
また、AI学習用にコンテンツを提供してくれるクリエーターには別途報酬がもらえるようなので、そちらの方が良いというクリエーターも多数存在するのだと思われます。

 

 

なお、PIXTAでは、どの画像コンテンツが学習用に提供されたのかは開示されないらしく、生成AIの学習用データとしての販売実績はクリエーターランクには反映されないとのこと。

報酬体系などもフォトストック企業それぞれ異なりますし、ストックフォトに出展するクリエーターの皆さんは、どのストックフォト企業が自分にマッチするサービスなのか検討が必要ですね。

この流れは、フォト(写真)クリエーターだけでなく、イラストやマンガなども同様に、広がっていくと予想されます。

 

 

生成AIの普及に伴い、ストックコンテンツを提供するサービスのルール作りが着々と進行しており、クリエーターのブランディング・戦略も多様化していく模様。

この流れを今後も注目していきたいと思います!

 

 

 

ご不明な点や、知的財産に関するご相談などございましたら、お問合せください。当事務所ではこれからも気になったニュースなどを紹介していきます。

 

 

当事務所では、商標や特許、意匠の出願手続のほか、
スタートアップや中小事業者の知財トラブルを未然に防ぐ「知財の相談窓口」として、ブランディングや(商品開発段階・商品販売後の)権利侵害などの相談も承っています。

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