【ネーミング】ヒット商品や企業の名称の由来とは⑤【ユニクロ、Georgia(ジョージア)、PINO(ピノ)】

兵庫県西宮市にある「倉橋特許商標事務所」の代表で、《商標・特許を専門とする弁理士》の倉橋和之と申します。

当ブログでは、世間一般にあまり聞き慣れないと言われる知的財産に関する知識・情報や、私の活動や考えなどを発信しています。

 

 

登録したい商標というのは優れたセンスでネーミングを行っており、そのネーミングが商品の売れ行きを左右することは疑いようのない事実ですよね。

 

さて今回は、前回に引き続いて、名付け(ネーミング)の第5弾になります。

ヒット商品や大会社は一体どのようにして、その名前を付けたのか。今回もいくつかのネーミングストーリーを、簡単にご紹介していきたいと思います。

 

『ユニクロ』の由来は?

さて、「ユニクロ」を知らない方はいないと思います。

 

この「ユニクロ(UNIQLO)」ですが、実は「ユニーク・クロージング・ウェアハウス(UNIQUE  CLOTHING  WAREHOUSE)」を略したものだというのはご存じでしたか?

直訳すると「ユニーク(独特)な衣類の倉庫」となりますが、『他で買うことのできないカジュアルファッションを、自由に選んで買うことができる』という意味で付けられたブランド名とのこと。

 

登録されている商標の中には略語も多く存在します。

 

 

缶コーヒーの『Georgia(ジョージア)』の由来は?

「Georgia(ジョージア)」は、皆様ご存じのとおり、日本コカ・コーラの 缶コーヒー・缶ココアのブランド名です。

 

この「ジョージア」の由来は、本社(ザ コカ・コーラカンパニー)の本拠地がジョージア州アトランタにあることから名付けられました。
(※アメリカでは販売されていません)

本拠地を由来にするなんて面白いですね。

 

「商品名 = 本社の地名」の例ですね。

しかし、現在の商標法では 単なる地名のみ では基本的に登録できないことになっており(商標法第3条第1項第3号)、登録するのは難易度が高まります。

この「Georgia(ジョージア)」も最初は登録できず(S61.1.23、最高裁、昭和60年(行ツ)68)、
その後に、例外(長年の使用によって識別性を得たもの)が認められ、登録が認められた経緯があります。

 

 

『PINO(ピノ)』の由来は?

「PINO(ピノ)」は、森永乳業株式会社が販売する、ロングセラーのアイスクリームです。

 

この「PINO(ピノ)」の由来は、小さくて可愛らしい形をイメージし、イタリア語の「松ボックリ」を意味する「PIGNA」を文字って名付けられました。

イメージする既存の単語を文字ってブランド名を作成することは、元来から良くある手法ですね。

 

PINOは、子どもの頃に、水泳教室に行く際に購入して食べていた、思い出のお菓子です。

当時はプラスチックの楊枝の柄に星座のマークがあって、何が当たるのか楽しみでした。皆さんの思い出のお菓子は何ですか?

 

 

いかがでしたか?

名付けの由来をきくと、意外と簡単に付けられているようにも感じますよね。大ヒット商品も最初はこんな感じでネーミングされていました。由来についてご紹介することで、皆様の商品・サービス、会社名のネーミングの参考になれば幸いです。

 

 

良いネーミングを思い付かれた方や、商標の登録などについてご質問やご相談がある方は、お気軽にお問合せください。

 

 

当事務所では、商標や特許、意匠の出願手続のほか、
スタートアップや中小事業者の知財トラブルを未然に防ぐ「知財の相談窓口」として、ブランディングや(商品開発段階・商品販売後の)権利侵害などの相談も承っています。

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