特許の特許請求の範囲とは?書き方や留意点を紹介します。

こんにちは。倉橋特許商標事務所の代表弁理士・倉橋です。

 

今回は、特許出願の願書に添付する「特許請求の範囲」について大まかに説明していきたいと思います。

 

特許請求の範囲とは?

前回のおさらいになりますが、特許出願では特許庁長官に、願書を提出する必要があるとお伝えしました。また、その願書には「明細書」「特許請求の範囲」「図面」「要約書」を添付する必要があったのを覚えていますか?

 

実はこの「特許請求の範囲」特許発明(特許を受けようとする発明)の権利範囲を示す非常に重要なものです。

 

特許請求の範囲には、出願人が(個人的に)、特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項すべてを記載しなければなりません。しかし、この特許請求の範囲の書き方に失敗すると権利範囲が非常に狭く解釈されてしまうこともあります。

 

具体的に説明すると、特許請求の範囲には、特許を受けようとする発明の「(必要最低限の)発明の構成要件」「(必要最低限の)発明を特定する事項」などを記載します。

そして基本的には「発明の構成要件」や「発明特定事項」が少ない方が、特許発明の権利範囲が広くなると考えられています。

 

 

特許請求の範囲の書き方のルールとは?

特許請求の範囲の書き方には、以下に示すように、いくつかルールがあります。

・「特許を受けようとする発明」が明細書に記載(サポート)されていること
・「特許を受けようとする発明」が明確であること
・請求項の記載が簡潔であること
・その他経済産業省令に従って記載すること

 

特許請求の範囲(特許を受けようとする発明)は、明細書(発明の詳細な説明)や、明細書の実施例によってサポートされていることが原則になります。なお、明細書には「特許請求の範囲」に記載されていないことが書かれていても問題ありません。

つまり、特許請求の範囲は、明細書(発明の詳細な説明)の中から、特許を受けたい発明をいくつかピックアップしたものだと考えることもできます。

 

また、経済産業省令では請求項の記載ルールが定められています(特許法施行規則24条の3)。

 

それ以外のルールに関しては文言で説明するよりも、「知的財産の情報プラットフォーム  j-platpat」などで実際の特許公報に記載された「特許請求の範囲」を確認した方が理解しやすいと考えます。

 

 

留意点

特許発明の権利範囲(技術的範囲)は、この「特許請求の範囲」の記載に基づいて定められます(特許法第70条第1項)。

 

読んで字の如く、特許請求の範囲とは、明細書の中から「出願人が特許を請求した部分」なのです。

つまり、明細書にどんなことが記載されていようと、
「他人が特許発明を侵害しているか否か」「出願した特許発明が、他人が先に出願した特許発明と同一か否か」「出願した特許発明が、公知の文献に記載されたものか否か」などは、主に特許請求の範囲の記載から判断される訳です。

(※ 明細書の記載は参酌されますが、それは特許発明としてピックアップしたものだけで、それ以外はスルーされます ※)

 

逆に言うと、他人が実施している製品・サービスが、特許請求の範囲の記載から外れていると侵害にはなりません。

「他社による権利取得を防いで自社製品・サービスを安心して取引する」「実施する自社製品・サービスのバリエーション」「他人の後発 模倣の排除」などを考慮して、特許請求の範囲を記載する必要があります。

 

 

いかがでしたか?

特許出願の願書に添付する「特許請求の範囲」の記載は、ある意味ノウハウですし、初心者にはハードルが高いものだと考えます。もしも特許出願をご検討されている人は、専門家に任せた方が安心だと思われます。お気軽にご相談ください。

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