【お知らせ】『特許出願等援助制度』の上限額が引き上げられています
兵庫県西宮市にある「倉橋特許商標事務所」の代表で、《商標・特許を専門とする弁理士》の倉橋和之と申します。
当ブログでは、世間一般にあまり聞き慣れないと言われる知的財産に関する知識・情報や、私の活動や考えなどを発信しています。
今回は、タイトルにも記載したように「特許出願等援助制度」の上限額が引き上げられている事について、お知らせしたいと思います。
目次
『特許出願等援助制度』とは?
・「特許出願等援助制度」とは、
優れた発明やデザイン、事業活動の保護を目的として、特許などの出願(及びこれらに関連する手続)の費用の一部を日本弁理士会が援助する制度です。
なお、本制度は公的な援助制度ではなく、日本弁理士会による社会貢献活動の一つです。
本制度は、日本弁理士会会員である弁理士が拠出する会費による予算の範囲内で実行される援助制度です。
したがって、援助すべきか否かは、日本弁理士会が行います。
『特許出願等援助制度』の内容は?
上述したように『特許出願等援助制度』の内容は、
特許出願等の手続に要する費用(弁理士報酬、および特許印紙などの諸経費を含む。)の一部を、日本弁理士会が負担します。
具体的な内容は次のとおりです。
援助の対象となる者 |
・中小企業 ・大学、TLO ・個人 ※中小企業や大学、TLO、個人の定義は、日本弁理士会のHPでご確認ください。 |
援助金の上限額 |
・特許出願 最大15万円 ・実用新案登録出願 最大10万円 ・意匠登録出願 最大7万円 ・商標登録出願 最大5万円 |
事業活動の要件について |
「有用性のある事業活動であって、その事業を既に実施している又は実施計画が具体的に定まっている事業で、何らかの形で社会貢献する可能性が高いこと」
援助制度の対象になるか否かの審査の結果、不採用となった場合の理由は一切回答されません。 |
申請受付の期間 |
通年 但し、予算が無くなり次第、終了 |
その他 |
弁理士会の知的財産支援センターにて、原則として毎月1回行います。 |
なお、今年度(令和5年度)は、本事業の予算が増額されており、1件あたりの援助金の上限も大幅に引き上げられております。
申請する際の注意事項について
援助制度の手続を行う際の注意点は、次のとおりです。
・審査については必要に応じて面接を行う場合があります。
・援助金は、援助の対象となる出願が完了したことを日本弁理士会が確認した後に支払われます。
・援助対象は、弁理士が代理した出願に限られます。
・既に出願済みのものは、援助対象にはなりません。
援助制度を利用することで安価に、特許出願等を行うことができると思われます。
「援助制度についてご質問・ご相談がある方」や「ご自身で援助制度の手続をされるのがご不安な方」は、お気軽にご連絡ください。
いかがでしたか?
当事務所では、常に最新情報の入手に努めており、出願手続やご相談の前には特許庁などのホームページなどをチェックしておりますので、ご安心ください。